一般歯科治療

General

きちんと歯みがきをしたつもりでも、いつの間にかできてしまうムシ歯。
ムシ歯ができるメカニズムやできてしまった場合の治療方法など、
ムシ歯に関する基礎知識を紹介します。

歯はどうやってできてるの?

皆さんは歯の構造がどうなっているか知っていますか?ここでは歯の表面から内側まで、その構造を簡単にご説明します。

歯の構造

【エナメル質】
歯の表面にある最も硬い組織です。
【セメント質】
歯根の外側にある組織です。歯と顎の骨(歯槽骨)を結合しています。
【象牙質】
セメント質の内側にあり、歯冠から歯根まで歯の大部分を占めています。 エナメル質よりもやわらかい組織です。
【歯髄(歯の神経)】
象牙質の内側(歯の中心部)にある組織です。 歯髄の中には血管、リンパ管、神経線維などがあり、歯に栄養を与える役割を果たします。
【歯肉(歯ぐき)】
歯冠の下にあるピンク色の粘膜です。顎の骨を覆って保護しています。
【歯槽骨】
歯を支えている顎の骨のことです。

虫歯ってなに?

そもそも虫歯とは、ミュータンス菌と呼ばれる細菌がつくる歯垢(プラーク)によって歯が溶かされてしまう病気です。感染症として位置付けられており、初期段階では自覚症状がないため気付きません。

C1以上の虫歯になってしまうと自然治癒することはありません。そのまま放置したら悪化する一方です。毎日のブラッシングをしっかりして予防すること、少しでも歯の痛みを感じたらすぐに歯科医院に行くことが大切です。

虫歯の進行度

虫歯の進行度はC0〜C4に分類されます。以下では各段階での症状と一般的な治療法をご説明します。

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C0「虫歯の最初期〜脱灰〜」
痛みなどの自覚症状はありませんが、白濁が見られます。この段階の虫歯は適切なブラッシングと予防治療により再石灰化して治ります。

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C1「虫歯の初期~歯の表面(エナメル質)の虫歯~」
歯の表面のエナメル質が溶け始め、歯の表面が黒くなります。痛みはありませんが、そのまま放っておくと虫歯は急速に悪化します。この段階ではエナメル質を削り、コンポジットレジンというプラスチックを詰めて治療します。

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C2「虫歯の中期~歯の中(象牙質)の虫歯」
エナメル質の下の象牙質まで虫歯が進行した状態です。冷たいものを飲んだり甘いものを食べたりした時に、歯がしみたり痛んだりします。この段階では虫歯になった部分を削り、詰めもの(インレー)を詰めて治療します。

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C3「虫歯の後期~神経まで進行した虫歯~」
象牙質によって保護されていた歯髄(歯の神経)まで虫歯が進行した状態です。温かいものがしみたり、何もしなくても激しい痛みを感じたりするようになります。この段階での治療法は、歯の神経を取り除いて被せもの(クラウン)を装着するのが一般的です。

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C4「虫歯の末期~歯の根まで進行した虫歯」
歯冠の大部分が崩壊し、歯の根まで虫歯が進行して化膿している状態です。多くの場合は抜歯が必要です。抜歯後はインプラント、ブリッジ、入れ歯などの義歯治療を行うことになります。